国道864号線沿い

国道864号線沿い

はま寿司とスシローが向かい合わせに建っている田舎の国道

聖地巡礼に行こう!

こんにちは、はやかわです。

 

6月も終わりに差し掛かってきて、たまに肌寒い日もあるものの、基本的にはいつもと変わらない夏らしさを見せてくるようになりました。とは言っても梅雨で洗濯物が干せなかったり、除湿機に引くような勢いで水が溜まっていく日々がこれからしばらく続くことを考えると、ちょっと憂鬱になっちゃいますね。

 

 

さて、いつもと変わらない夏がやってきたわけですが、ここで問題です。

世の中に「変わらないもの」と言われるものは様々ありますが、「真に変わらないもの」と言えば何でしょうか?

時間と言う概念? 過去? それともサクマドロップの缶詰の開けづらさ?

 

どれも正解! と言いたいところですが、違います。 それらは一見変わりのないもののように見えますが、この世は諸行無常。現実世界に存在するものに一つとして変わらず、永遠にそのままで存在し続けるものはありません。じゃあこの世に「真に変わらないもの」は存在しないんじゃないの? という声が聞こえてきそうですが、それもまた違います。では、引き伸ばすのもアレなので答えを発表したいと思います。

 

この世で真に変わらないもの、それは「日常アニメの温度感」です。

 

アニメ作品、それは現実世界とは似て非なる存在で、そして閉じた世界であると言えます。人の手により造られた仮想の世界は、クールという人の都合で最終回を迎え、その完結をもって閉じた世界として完成します。とは言ってもリメイクだったり、また続編や劇場版が作られるなど、再び世界が開かれる作品があることにはあるので、完成と言うのには語弊があるかもしれません。しかし、それらも永遠に続くということはなく、基本的にはどこかのタイミングで終わりを迎え、世界は閉じていきます。そして閉じたアニメはいつ視聴してもシナリオからキャラの発言、果てはSEやエフェクトに至るまで、寸分違わぬ30分×12話を私たちに届けてくれます。そう言った点で、アニメ作品は変わらないものと言えるのです。

そしてその中でも日常系アニメの持つ変わらなさは格別です。そう、それは正に「真に変わらないもの」だと言えるでしょう。それはなぜかというと、日常系を閉じ込めている世界というものがあまりにも尊いからです。

 

日常系と言うと皆さんはどんなものを思い浮かべるでしょうか。恐らく、女子高校生辺りが楽器をしたり、スポーツをしたり、あるいは何をするでもなく駄弁ったりと、女子高校生の生活を一部を切り取ったものを思い浮かべるでしょう。そう、日常系とは「日常」と名がつくだけがあって、可愛い女の子たちの名前の付かないような毎日を描くものがほとんどです。

では、なぜそんな変わり映えのしない生活の一部を切り取ったアニメがそこまでの尊さを持ちえるのでしょうか。これには諸説がありますが、私は高校生活というものがそもそも非常に輝かしいものだから、という点にあると思っています。

 

皆さんにとって小学校から高校、人によっては大学まで、十数年に及ぶ学生生活の中で一番楽しかった時期はいつでしたか? 人によって答えは様々だとは思いますが、恐らく高校が一番多い回答なのではないでしょうか。できることが増え、そしてやりたいことも見えてくる絶妙な時期にある高校生活は、たった3年ながら、飽くることのない密度の濃い毎日を送ることができます。実際中高一貫男子校という灰色の生活を送っていた僕でも、文化祭でバンドを組んだり、体育祭で応援団として太鼓を叩くなど、高校時代には様々な思い出が残っています。高校生として過ごす3年間は、アニメ現実関係なく、そして男女関係なく、ほとんどの人間にとって一番光り輝いていた時期だと言えるでしょう。

そして、そんな光輝いている人生の一瞬のよいところだけを切り取って、ダイジェストにして閉じ込めたのが、日常系アニメなのです。日常系アニメは美少女の人生の黄金期ベストセレクションなのです。

ここまで言えば、皆さんにも日常系がどれだけ尊いものか、そして「真に変わらないもの」であるか少しは理解できるでしょうか。

 

まあ長々と語ってしまいましたが(ヲタクのよくない癖ですね)、つまるところ僕は日常系のアニメが大好きということです。変わらない尊い一瞬に普段からパワーを貰い、生きています。僕を構成する要素の半分は日常系アニメと言っても過言ではありません。

 

 

……

 

 

では日常系アニメの素晴らしさを再確認したところで突然ですが第2問です。

日常系アニメに狂ったヲタクが必ずやることといえばなんでしょう?

 

これは簡単ですね、聖地巡礼です。

 

一般的に善い作品に出会ったヲタクは、その作品の質感を少しでも肌で感じるために、作品内に登場する食べ物、場所に執着を持つようになります。

そして大抵の場合そこからヲタクは必死の捜索、調査を始め、最終的に作品とリンクしている現実世界を見つけます。それが場所であれば、日常パワースポットとして崇め奉り、食べ物であれば完全栄養食かのように貪り食うようになります。その一連の行為を、一般的に聖地巡礼と呼びます。

つまり聖地巡礼とは、作品の世界に疑似的に触れることによってその世界から活力を貰うという、ヲタクたちにとっては生きていくうえで必要不可欠な行為なのです。

 

そう、必要不可欠な行為なのです。

 

しかし、皆様もご存じの通り、ここ数か月は基本的には用事がない限り外には出ない、いわゆるSTAY HOME期間ということもあり、一般的に見れば不要不急である聖地巡礼に行くことは許されないという空気が世の中にはありました。そんな状況ということもあり、僕もここ数か月は聖地巡礼に行けない日々を過ごしていました。僕と同じように、ヲタクにとっては必要不可欠なのになあ、と思いながら悶々と過ごされた方も多いのではないでしょうか。

ですが、そんな陰鬱とした毎日も、段々と終わりに向かいつつありますね。6/19に全国で県を跨いだ移動の制限が緩和されるなど、まだまだ油断はできない状態ですが、世間も随分と日常を取り戻してきました。そう、世間も普段と「変わらない」状態に戻ってきたのです。

 

 

ということで、聖地巡礼に行ってきました。

 

 

前置きが非常に長くなってしまいましたが、今回は久しぶりに聖地巡礼に行った記念に日記を書いてみました。以下、駄文が続きますが、よろしければお付き合いくださいませ。

 

 

 

今回聖地巡礼に行った作品は「うらはらハラハラ」です。通称「うらハラ」とも呼ばれるこの作品ですが、ジャンルで言えば先述した日常系アニメの特徴ド真ん中ともいえる、女子高生2人の様子を描いた、ゆるふわ系ギャグマンガです。

 

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これが「うらはらハラハラ」です。マイナー誌での掲載のため、知名度の方はそこまで高くないと思うのですが、ご存じの方はいますでしょうか。ご存じの方はかなりのマンガ通だと思います。

知らなかった方も今のところ既刊1巻で追いやすいですし、またこれから火が付く作品だと思いますので今のうちに目を付けておいたほうがいいと思いますよ、古参ぶれますし(動機が不純すぎて最悪ですね)

 

一応簡単に人物紹介をしておきたいと思います。

 

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こちらのピング髪の女の子の名前は表見加奈子(ひょうみ・かなこ)

明朗快活な性格でいつでもテンションが高く、みんなに好かれるクラスの中心人物。よく突拍子もないことを言い出してクラスを混沌の渦に巻き込む。いわゆるバカキャラ。しかしながら成績自体は悪くなく、特に理系科目が得意。そのことについて周りからは「人は見かけによらない」と評される。好物はクリームパン。

 

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こちらの金髪の女の子の名前は裏戸奈菜美(うらど・ななみ)

表見とは真逆の暗い性格で、友達も数えるほどしかいない。しかし、ノリが悪いという訳でもなく、クラス単位で行う行事にはきちんと参加する真面目なタイプ。成績は表見ほどではないがそこそこ良い。あまり表立って顔には出さないが表見の奇行が結構すき、しかし褒めると調子に乗るので表向きには邪険に扱う。好物はラーメン。

 

この2人がメインキャラです。

作品の内容をひとことで言うと、「2人の何もない放課後」です。学校での2人の様子が描かれることはほとんどなく、基本的にスタートは校門の前から。そこから家に帰るまでの2人の関係性を描くという漫画です。表見の奇天烈な行動に振り回される裏戸、性格が真反対の「表」見と「裏」戸の2人の微妙な関係性を丁寧に描いており、ギャグマンガとしても、ほんのり百合マンガとしても読める、言ってみれば「きらら系」に近いスタンスのマンガです。

 

 

さてこの「うらハラ」、作者の方には大変失礼な話にはなるのですが、知名度があまりにもないため聖地が一体どこにあるかという以前の問題で、そもそも聖地が存在するのかさえもよく分かっていませんでした。その一方で、作中に結構特徴的な建物が多いため、何かしらモデルが存在するのではないかと一部で言われていました。

 

あれ、でもさっき『今回聖地巡礼に行った作品は「うらはらハラハラ」です。』と言ってなかった? とお気づきの方もいるかもしれません。はい、今回僕は間違いなく「うらハラ」の聖地巡礼に行ってきました。

 

そうです。僕、はやかわは遂に「うらハラ」の聖地を見つけることができました。

まずはこちらをご覧ください。

 

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これは彼女たちが通う「私立山ノ上高校」の最寄り駅である水海台駅です。3話で水海台駅から数駅の三毛袋に遊びに行くため、駅前で表見ちゃんが裏戸ちゃんを待っているコマなのですが、何となく駅名といい、駅の入口の感じといい、既視感がありました。恐らく三毛袋は恐らく池袋をもじった地名ですから、僕はここに目を付け、池袋周辺の駅について調査を行いました。その結果、ある駅がヒットしました。

 

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そうです、既視感の正体は氷川台駅でした。

 

池袋駅から有楽町線、または副都心線でわずか4駅10分程度の距離に位置する氷川台駅。23区内にありながら、絶妙な地方都市感というか、住みやすさを感じるこの町が、うらハラの聖地となっていたのです。

僕はいたく興奮しました。ここが聖地なんだ、うらハラの聖地なんだ……と。多くの人々が聖地になっているとは露にも思わず、素通りしていく駅前で、僕はしばし立ち尽くすことしかできませんでした。

 

……

 

それでは、うらハラの聖地が氷川台周辺と分かったところで、僕が今回見つけたうらハラ聖地を訪れた順に振り返っていきましょう。

 

氷川台は、駅前にスーパーやマクドナルド、パン屋など、生活に必要な店が多く軒を連ねており、非常にコンパクトにまとまった住みやすい町となっています。そして、その店々を抜けた先に、これまた聖地がありました。

 

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川場湯、もとい一場湯です。これは6話の扉絵ですね。この回は酷い雨の中帰宅途中だった2人がトラックが跳ねた水でビショビショになってしまい、やむなく駅近の銭湯に行くいわゆるサービス回です。未読の方のためになるべくネタバレは避けたいので多くは言及しませんが、表見ちゃんの「フルーツ牛乳って書くとフルーツと牛乳ががっぷり四つのように思えるけど実際手柄は7:3くらいじゃない?」というセリフは作中屈指の迷台詞と話題ですよね。

 

そこから更に、やたらと大きいJAの施設の横を抜け、新桜台駅方面に向けて直進していくと、次の聖地巡礼ポイントでもある、あのそこそこ有名な記念碑が現れます。

 

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練馬区独立記念碑、もとい練間区独立記念碑です。それにしてもなんてことをいうんだ裏戸ちゃんは。独立と名の付くもので教科書に載らないものなんてざらにあるでしょうに。ほら、例えば……

 

……

 

…………

 

 

 

また、練間区特別記念碑のほどなく近くにある小学校が彼女たちの高校のモデルとなっています。放課後の帰り道に焦点を当てている作品の性質上、校舎の描写はほとんどないに等しいのですが、数少ない作中に登場するカットから、この小学校がモデルであることが伺えます。

 

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構図も一致している場所がありました。なんか聖地巡礼でこういう構図が一致している場所が見つかると凄い興奮しませんか?

 

 

更に歩いていくと、神社を見つけました。

 

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氷川神社。通称「大氷川」と呼ばれる、いわゆる大宮のものを総本社とする関東に多く見られる氷川神社の1つです。

そういえば、作中でも「水海神社」が登場していたな、と思い期待しながら歩を進めたところ、その予感はピタリ的中しました。

 

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氷川神社と水海神社の外装が恐ろしい程に酷似しています。恐らく水海神社のモデルは氷川神社だと思って間違いはないでしょう。

それにしても、実際お賽銭に為替の概念ってあるんですかね? 日によって同じ1セント硬貨でもご縁があったりなかったりするんでしょうか。

 

 

 

そしてこの氷川神社が、今回の聖地巡礼の最後の目的地です。今回は5か所しか見つけられませんでしたが、うらハラの聖地が氷川台周辺にあることは分かったので、これからも調査を続けていきたいと思います!

 

 

 

おわり

 

 

 

 

 

……

 

 

 

 

 

……

 

 

 

 

 

……

 

 

 

 

 

ふう、今回の記事も無事にうまくまとまったな。聖地がどこにあるかを見つけるまでは簡単だったけど、思ったより構図が一致しているところは見つけられなかったな。

まだまだ見つかってない聖地も多そうだし、調査を続けてある程度新規の聖地が見つかったら、「また聖地巡礼に行ってきました!」というタイトルでもう一回うらハラの記事を書くのもいいかもな。

 

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それにしてもこの氷川神社、とても神聖な感じがするなあ。なんだか、自分の内まで見透かされているような……そんな、ピリッとした空気が漂ってる気がする。

 

なんだか、この神聖な空気に触、れ……

 

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あれ、段々目のまえが……

 

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くら……く…………n……

 

 

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……

 

 

……

 

 

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……

 

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…………

 

 

こ、ここは……?

 

視界に入ってきたのは、見知ったいつもの天井だった。

 

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ゆっくりと体を起こす。間違いない。この天井も、このベッドも、この布団も。全てが、僕の見知ったものだ。ここは、僕の家だ。

 

ぼんやりとした頭で考える。おかしい、今さっきまで僕は水海神社、もとい氷川神社にいたはずでは……?

もしかして、あれは……夢? あの水海台駅も、一場湯も、練間区独立記念碑も。水海神社も、表見加奈子も、裏戸奈菜美も、うらはらハラハラも。全部、全部、全部。夢だったのか……?

 

寝起きのはずなのにとてつもない疲労感に襲われる。それは、実際に聖地巡礼をしたことから来る疲労なのか、それとも壮大な夢を見たからなのか。後者だ。後者だろう。そうだ、夢を見ていたんだ。僕は、アニメが好きすぎるあまり、架空のアニメを創りあげてあまつさえ夢の中で聖地巡礼までしてしまったのだ。そうか、そうだよな。そうとしかかんがえられないもんな。

 

いくらアニメが好きとは言ってもここまでくると病気かもしれないな、と思いながら再び天井を見上げる。寝起き特有の粘っこくて渇いた笑いが静かな部屋に響きわたった。

 

 

……

 

 

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氷川台の町を、ぶらぶらとあてもなく、ただ散歩をする。

しばらくして落ち着きを取り戻した僕は、特にすることもなかったので近所を散歩することにした。町を貫くように流れる石神井川、それを挟むように整備された遊歩道。6月終盤ということもあり、流石に暑さこそ感じるものの、川沿いは中々に涼しさを感じることができ、散歩のコースとしては悪くない。そうだ、忘れていた。この町は、そもそも「うらハラ」がなくても素晴らしい町なんだった。

 

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更に歩を進める。Googlemapで調べたところ、どうやらこの辺りが氷川台の果てらしい。ここより後ろは桜台。夢の中で散々歩いたこともあるので、僕は氷川台ではなく桜台の方を散策することにした。

 

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しばらく歩いていると、入り口が封鎖された小さな公園を発見した。何かしら理由があって封鎖しているのだろう。入るのは流石に遠慮したが、その一方で公園内にある大きな石碑に目をとられた。近づくことは叶わないので、カメラのズーム機能を使う。

 

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氷川神社発祥の地。石碑にはそう記されていた。

調べてみたところ、氷川神社発祥の地とは書いてあるが、別に氷川神社の総本社がここにあったという訳ではなく、この地に夢で訪れた氷川神社が発祥したことを伝える石碑らしい。なんとも紛らわしいことこの上ない石碑だが、それほどまでにこの地にとって氷川神社は重要な建築物だったのだろう。

 

しかし、それにしても数奇な運命である。まさか先程まで夢で訪れていた氷川神社の発祥の地をたまたま見つけてしまうとは。これももしかしたら何かのu

 

 

 

 

 

???「さっきから何見てるんですか?」

 

 

 

背後で声が聞こえる。自分が声をかけられたという確証はなかったけれど、なんだかその声が懐かしくて、心地よくて、僕は思わず振り向いてしまった。

 

 

声が、出なかった。

 

だって、そこには……

 

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さきほど夢と決めつけたばかりの2人が、立っていたから。

 

???「何してるんですか?」

 

再度問われて、かろうじて声を絞り出す。

 

僕「あ、いや、その、あの石碑が気になって」

???「あ~あれですか、なんかこの辺りの神社が建てられた証らしいですよ」

僕「そ、そうなんだ。と、ところでさ」

???「?」

僕「君たちの名前って、もしかして表見と裏戸?」

表見「そ、そうですけど……なんですか?」

 

信じられないが、さきほどまで必死に自分の中で嘘と決めつけた本当が、目の前に広がっている。

ということは、あの水海台駅も、一場湯も、練間区独立記念碑も。水海神社も、表見加奈子も、裏戸奈菜美も、うらはらハラハラも。全部、全部、全部。本当だったのか……?

 

僕「もう一つだけ教えてほしいんだけど、最寄り駅ってどこ?」

表見「え、すぐそこの水海台駅ですけど……」

 

ほら、そうだ。間違いない。これは、これは……!

知らずの内に、どんどん笑顔になっていく自分がいた。そして、それと同時にどんどん表見ちゃんは怪訝な顔になっていく。

 

でも、そんなことはどうだっていい。これでハッキリした。うらはらハラハラは、この世に存在する! そのことが分かっただけでも、僕は十分だ。

 

嬉しさのあまり、涙で視界がぼやけてくる。

 

あぁ……よかった……よかった……

 

僕は…………

 

 

僕は……

 

 

 

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???「先生!!!!!患者さんの意識レベルが低下しています!!!!!」

僕「うら……ハラ……」

 

 

 

おわり